- 1989年 文春文庫「ペット・セマタリー」で初めてキング作品の装画を担当。
- 2010年 オリジナルの書き下ろし絵本『ちいさなまち』を発表。
- 2011年 ギャラリーハウスmayaにて藤田新策展「Illustrated by Shinsaku Fujita」を開催(4月18日~4月30日)。
- 2014年 アユミギャラリーにて「藤田新策が描く宮部みゆきの世界。」を開催(12月19日~12月24日)。
私はスティーヴン・キングの書籍を集めていく過程で藤田氏の装画のファンとなった。藤田氏の装画は、「ドリームキャッチャー」などのように分冊されているものを並べると一つの大きな作品となるものが多く、書店で平積みで並べられている光景を見るだけでも非常に美しい。キングの作品以外にも、藤田氏が装画を手掛けた作品が驚くほど多く並べられているので、書店を訪れた際に是非チェックしてみてほしい。宮部みゆきの「模倣犯」や小野不由美の「屍鬼」などのような作品(いずれも文庫で五分冊)がドーンと並べられているのを見ると、私はニヤニヤしてしまうのである。なお、私の勝手な思い込みかもしれないが、それぞれ独立している作品であっても並べてみると意外な関連が見つかることもある。
◇最新作:「ドクター・スリープ」
【装画ギャラリー】 ※単行本と文庫で同じ原画を用いている場合は、いずれか一方のみを掲載しています。
以下、藤田氏が装画を手掛けたキングの作品リスト
【文藝春秋(単行本)・文春文庫】
- ペット・セマタリー:文庫(二分冊)
- ミザリー:単行本、文庫
- IT:単行本(二分冊)、文庫(四分冊) ※単㊤と文②、単㊦と文④は同じ装画を使用、文①、③は描き下ろし。
- ダーク・ハーフ:単行本、文庫(二分冊) ※単と文は異なる装画を使用。
- トミーノッカーズ:単行本(二分冊)、文庫(二分冊)
- ニードフル・シングス:単行本(二分冊)、文庫(二分冊)
- ドロレス・クレイボーン:単行本、文庫
- ランゴリアーズ/図書館警察:単行本(二分冊)、文庫(二分冊)
- ジェラルドのゲーム:単行本、文庫
- いかしたバンドのいる街で/ヘッド・ダウン:単行本(二分冊)
- ドランのキャデラック/いかしたバンドのいる街で/メイプル・ストリートの家/ブルックリンの八月:文庫(四分冊)
- ザ・スタンド:単行本(二分冊)、文庫(五分冊) ※単㊤と文③、単㊦と文⑤は同じ装画を使用、文①、②、④は描き下ろし。
- 不眠症:単行本(二分冊)、文庫(二分冊)
- 悪霊の島:単行本(二分冊)
- アンダー・ザ・ドーム:単行本(二分冊)、文庫(四分冊) ※単㊤と文①、単㊦と文②は同じ装画を使用、文③、④は描き下ろし。
- 1922/ビッグ・ドライバー:文庫(二分冊)
- 11/22/63:単行本(二分冊)
- リーシーの物語:文庫(二分冊)
- ドクター・スリープ:単行本(二分冊)
- デスペレーション:二分冊
- レギュレイターズ:二分冊
- 骨の袋:二分冊
- ドリームキャッチャー:四分冊
- セル:二分冊
- スタンド・バイ・ミー/ゴールデンボーイ:二分冊
【その他】
- ライディング・ザ・ブレット:アーティストハウス(単行本)※デザインは三種類ある(装画は全て同じ)
- 呪われた町:集英社文庫(二分冊)
- グリーン・マイル:小学館文庫(二分冊)
おまけ。
キングの書籍以外で私が特に好きな装画は、大沢在昌の「心では重すぎる」(文春文庫)である。「足元から見た上空の月」と「上空から見た足元のマンホール」が一つの円を形成しているという構図がとてもステキ。